"Remember how powerful a photograph can be."
2016年にやり残したコトNo.1ーこの写真集のブログ。
去年の新年の抱負の1つが軒下図書館にある本の紹介ブログでしたが、結局去年は、2つしかブログポストが書けませんでした。
あまりにも思い入れがありすぎて、、、。
2000年に結婚した時に大切な友人カップルから頂いた写真集「LOVE -a celebration of humanity」。ロンドンでの下積み時代、3つバイトを掛け持ちして働いていた時の私を支えてくれた方達。経済的に苦労しているのを知って、よく(子供さん達の)ベービーシッターしない、と声をかけてくれました。
(話が少し飛びます)2013年。日本に移住して3年程過ぎた頃、仕事でインバウンドトラベルマーケットに参加した時に講演された在日アメリカ人のフォトグラファー、Everett Kennedy Brownさん。「これからは、田舎の時代。海外から来る人は、日本の空気感を感じに来るんだと思う」というメッセージに励まされ、彼の存在が気になり、少し調べてみると何とこの写真集のカバーフォトを撮影された方でした!!
この写真集のプロジェクトを立ち上げた方は、ベトナム系カナダ人女性キム・フックさん。ベトナム戦争の悲惨さを顕著に表したことで有名になった写真に裸でナパーム爆弾から逃げている女の子の姿が映っていますが、それが彼女です。当時9歳。
その彼女のメッセージが下の写真。
"Remember how powerful a photograph can be.
More powerful than any bombs. As powerful as love."
「写真がどれほどパワフルであるかを心に留めておきたい。どんな爆弾よりもパワフル。愛と同じくらい。」
このメッセージを裏付けるLoveをテーマにした数多くの作品が収められています。すべてモノクロで、ズッシリと重い。装丁も内容もただただ美しい。
去年あるタイミングで私が大切に思う方にお勧めし、感想を頂きました。
『まず、その写真の大きさに驚かされ、さらに普段なら見逃す瞬間を凝視する、という貴重な体験を与えてくれました。 愛とは、愛するという行動である、といった言葉を聞いたことがあります。この本は、まさに愛するということ、仕草を痛いほどに突きつけられました。愛の形、愛し方をよく知るわけではありませんが、確かにここには愛が映し出されています。見えそうで見えない、それも一つの愛の姿であることを教えてくれます。 本を開くたびに、心揺さぶられる写真が変わる、奥深い1冊です。』
そして私は、会いたいと思う方には、すぐモーションをかける方なので、Everett Kennedy Brownさんに即ファンFBメッセージを送りました。予想通り連絡なし、、、と思いきや、2年9月後に返信が!その時の興奮を例の友人に伝えたメッセージに私はこう書いていました。
「本が人を繫ぐポテンシャルは想像以上だと。時間を超えて、空間を超えて、何重にも感動を与えてくれる本。この写真集を頂いて16年後、その当時に比べるとLoveってより複雑で、不可解で、だけど貴重で愛おしい。今の私に本当に必要なメッセージを届けてくれたこの写真集、実は必要な物は何故か自然に環境が用意してくれる。もっと自分の生命を信じていいよ、ということかも、、、。それにしても宇宙の演出は真似できない。」
このことがきっかけで、「本を贈る」という文化をもっと日本で定着させたいな、という思いが強くなりました。
海外では、自分が気に入った本に一言書いて、大切な人に贈ることがごく普通にされていて、そうして私が頂いた本はすべて思い出の一冊として大切にしています。今回そうして私が頂いた本の一冊が素敵な縁を紡いでいってくれている。アイラヴブックス!